広島の郷土料理だんご汁
サトイモ、大根、人参、ゴボウ、しいたけ等のたっぷりのお野菜に、
油揚げや鶏肉を入れて味噌仕立てにしたものに、
だんごを加えた広島の郷土料理「だんご汁」。
山嶼部では芋、県北では雑穀を混ぜたり、地方ごとに特長があるだんごが作られたようです。
また合わせ味噌や醤油仕立てなど家庭によって特徴があります。
実りの秋に感謝し、出産という人生の大きな節目を家族みんなで喜ぶ。
だんご汁は人生の節目を彩る大切な食べ物です。
四季を大切にする心、家族の温かさもだんご汁が
伝えてくれます。
●白みそ仕立てのだんご汁は広島名物だ!!
広島の名物といえば何を思い浮かべますか?「牡蠣」、「お好み焼き」、「松茸」・・・、広島は山と海に囲まれた自然豊かな土地。数多くの山の幸・海の幸に恵まれています。その為か、山の産物と海の産物を上手に組み合わせた料理も多く、広島の郷土料理の特徴となっています。新庄みそが声を大にして言いたいのが「白みそ仕立のだんご汁は広島名物だ!」ということ。
●野菜と一緒にアナゴやカキも
少し甘めの「白みそ」を使い、また団子として「白玉のお団子」を入れるのは広島ならではと言えるのではないでしょうか。具は通常、ごぼう、里いも、しいたけなど、ふんだんの野菜を入れますが、鶏肉のかわりにアナゴや牡蠣を入れるご家庭もあるのだとか。まさに「広島風」ですよね。確かに「だんご汁」は全国各地にありますが、その地方それぞれに特色があり、古くから「家庭の味」として各家庭で受け繋がれています。そんな「古くからの味を受け継いでいきたい」との想いから是非、このだんご汁を「広島の味」として広めていきたいと考えています。
●中秋の名月にはだんご汁
白みそ仕立てのだんご汁、広島では中秋の名月にだんご汁を作って食べる風習があります。その謂れは古く、安芸門徒を中心に精進料理のとして京より広島へ伝わったと言われています。現在では、鶏肉を入れたり、アナゴを入れたりと各ご家庭での味で親しまれています。
広島のだんご汁のつくり方
【材料】(4人分)
新庄白みそ80~100g
鶏肉100~120g
白玉粉60~80g
ごぼう40g にんじん30g
生しいたけ(又はしめじ)20g(3~4枚)
里芋60~80g(4個)
青ネギ 適宜 だし汁 4カップ
【作り方】 |
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(1) |
鶏肉は余分な脂肪を除いて、一口大に切ります。 |
(2) |
ごぼうは皮をそいで、やや大きめのささがきにして水にさらし、アク抜きをします。 |
(3) |
里芋は皮をむき一口大に切って、塩でよくもんでぬめりをとり水洗いします。 |
(4) |
にんじん、生しいたけは、食べやすいようにいちょう切りにします。 |
(5) |
白玉粉を適量の水でこねて梅干し大の団子を作り、手で抑えて平たくし、沸騰しているお湯の中に入れて、浮き上がってきたら水にとります。 |
(6) |
鍋にだし汁を沸かして、沸騰したら全ての材料を入れ、火がとおるまでアクをとりながら煮ます。 |
(7) |
材料に火が通ったら、白みそをとき入れます。 |
(8) |
お椀の中に先に団子を入れて汁を注ぎ、ねぎの小切りを散らして、出来上がりです。 |